2004年03月30日

◆今日の一品◆
H製 教室のイス
今日も全タウン再配布のアイテムのみでしたので、ほのぼのタウンから「教室の椅子」をご紹介します。2回目のご紹介です。
その昔、学校の椅子は刑務所の受刑者が刑務作業で作っているという噂があったのですが、どうやら都市伝説だったみたいで、刑務作業で家具をつくることはあっても学校の椅子は作っていないようです。

学校成立以前の寺子屋では、座卓のような形で畳などの上に机を置いて正座したまま学習するスタイルが一般的でした。
今のような机と椅子が使われるようになったのは、1890(明治23)年からですが、その頃はサイズもまちまちで寄せ集めのようなものだったみたいです。1893(明治26)年から文部省学校衛生主事・三島通良による身体検査の統計により、机や腰かけの構造、サイズについて検討が行われるようになり、翌年には学齢別の規格サイズが決められました。この頃の二人用机のサイズは幅約109cm、36cmと現在より一回りも二回りも小ぶりです。
1952(昭和27)年、学校用家具(普通教室用机・椅子)のJIS規格(旧JIS)が規定され、号数ごとのサイズが明示されました。地域の木工所ではこの規格を元に学校用の家具が作られるようになりました。机の幅は600mm、奥行き400mmとなり、一人用の机が定着したようです。
1962(昭和37)年頃から生徒用の机・椅子もスチール製の需要が高まり、急速に普及したようです。木製の机・椅子はメンテナンスが必要とされ、用務員さんがこのメンテナンスを行っていたのが、人数が減ってしまい、手のかからない丈夫な机・椅子が求められた、との理由もあるようです。この後、スチール製の机・椅子が普及し、ほとんどの小中学校で使用されるようになりました。1975(昭和)年頃から、高さ調節のできるタイプのものが発売され、今日でも流通しています。