今日はほのぼのタウンから「ひょっとこのお面」が新配布になりました。
過去にお正月アイテムとして「おかめのお面」が出ていますが、ひょっとこは初登場です。おまつりシリーズなんでしょうかね?
江刺の古い民話にこんなお話があります。
あるところに爺と婆があった。爺は山に柴刈りに行って、大きな穴を一つ見つけた。こんな穴には悪い物が住むものだ、塞いでしまった方がよいと思って、一束の柴をその穴の口に押し込んだ。
何度も何度も柴を押し込み、とうとう刈り溜めた柴を全部穴の中に入れてしまった。すると、穴の中から美しい女が出てきて礼を言い、中に来てくれと勧められる。入ってみると立派な家があり、座敷には白髭の翁がいた。
帰るとき、みっともない顔の一人の子供を連れて行けと言われた。
家に着いても子供はへそばかりいじっているので、ある日、火箸でちょいとへそを突ついてみると、へそから金の小粒が出た。爺の家はたちまち富貴長者となった。
ところが、欲張りな婆が爺の留守中に子供のへそをぐんと突くと、子供は死んでしまった。外から戻った爺が悲しんでいると、夢に子供が出てきて、
「泣くな爺様、俺の顔に似た面を作って、毎日よく目につく そこのかまどの前の柱にかけておけ。そうすれば家が富み栄える」と教えてくれた。
この子供の名前はヒョウトクといった。それゆえにこの土地の村々では今日まで、醜いヒョウトクの面を木や粘土で造って、かまどの前の釜男(カマオトコ)という柱にかけておく。所によってはまたこれを火男(ヒオトコ)とも竃仏(カマホトケ)とも呼んでいる。
このように「ひょっとこ」は「火男」(ひおとこ)が転訛した言葉で、東北地方で多く見られる〈醜い火男・竃仏の面を竃の上に飾る〉「かまど神」です。 |