2003年06月02日

◆今日の一品◆
H製 マッチ
今日も再配布のアイテムだけでしたので、既存のアイテムから「マッチ」をご紹介します。

昔はどこのご家庭にも必ずあった生活必需品でした。停電なんていうのもよくありましたから、ロウソクと「徳用マッチ」はセットでしたし、冬場はストーブを使うので、絶対にかかせませんでしたよね。めったに自分で購入した人はいないんじゃないかと思いますが、もらう場所は銀行の販促品の超デカイのやら、喫茶店のオシャレなデザインのものやら、レトトなマッチのコレクターもたくさんいると思います。
当然、こどもがマッチを触ることは許されませんでしたから、マッチを擦らせてもらったときは、ちょっぴり大人になったような気分も味わえました。

マッチの原型「摩擦マッチ」は、塩素酸カリウムと還元剤が混じったものが、打撃や摩擦によって反応する性質を利用したもので、1827年に英国の薬剤師J・ウォーカーによって発明されました。
工業的には1831年にフランスのサウリヤにより製造され、1844年に後世世界を制したスウェーデンのヨンコピングマッチ工場が設立されました。小箱の側薬に赤燐を使用した安全マッチは、1852年にスウェ-デン・ヨンコピング社のルンドストレームにより発明され、1855年に「スウェーデン式安全マッチ」として製造・販売されました。
日本では、1839年(天保10年)に四国高松藩藩士の久米通賢が、雷汞〔雷酸第2水銀Hg(ONC)2〕を使用した雷汞マッチの試作に成功していることが、「生歴木諸品之扣」という彼の手記に出ていますが、このマッチは現在のマッチとは随分違ったものであったようです。
1876年(明治9年)に「新燧社」が本格的にマッチの製造を始めました。

喫茶店でたばこも吸わないのに、マッチやコースターを集めた思い出ありませんか?
最近は、安価なコーヒーショップが増え、昔ながらの喫茶店が次々閉店しています。喫茶店でタダでもらえるマッチはまさに絶滅危惧種かもしれません。