2003年02月27日

◆今日の一品◆
R製 エスカレーター
今日の新アイテムはエスカレーターです。
エスカレーター、東京をはじめとする関東以北では「右が追い越し用」で、歩かないで乗る人は左に寄って、右を空けておくルールが定着していますが、大阪など関西では「左が追い越し用」で、はじめて関西でエスカレーターに乗ると、知らないがために迷惑者扱いされることがあります。
関西の「左空け」のルールは、1970年大阪万国博覧会にその端を発します。万博のインフラ整備で大量の乗客を輸送し、ターミナルでいかにスムースに乗り換えさせるかが課題でした。とりあえず、駅の通路を逆行させず、迷わず会場に送り込む手段として並列にエスカレーターや動く歩道を設置し、朝は万博行き、夕方からは帰り客にそれらを振り分け強制的対面交通並びに一方通行を実施しました。
それでも、会場に急ぐ人、アメリカ館の月の石や、人気パビリオンに突進して行く人にとってはまどろっこしい、遅い乗り物だったのでしょう。殺気立った乗客の押し合いで将棋倒しの事故は避けられない雰囲気でした。
当時珍しかった動く歩道で立ち止まれない雰囲気でした。
そこで、阪急電車は梅田駅で、危険防止のため手摺を持ってもらう放送を始めました。
その時、「手摺をお持ちください。」と一緒に「お急ぎの方のために、左側をお開け下さい。」と放送したのが始りでした。それに、JR(当時の国鉄)、京阪等が追従したようです。
ところが最近は「右空け」に移行してきているようで、「関西のエスカレーター左空けルールだんだん乱れ」という見出しで大阪の新聞でも取り上げられました。その中で、関西の「左空け」にした理論が出ていました。「手すりを持つのが正しい乗り方。右利きが多いので左空けにした」ようです。また、同記事によると、ロンドン・パリ・ニューヨークも左空けだそうです。