2003年05月21日

◆今日の一品◆
P製 フランスパンいっぱい
今日も再配布のアイテムだけでしたので、既存のアイテムから「(カゴに入った)フランスパンいっぱい」をご紹介します。
日本ではフランスパンと呼びますが、フランスでは、もちろん、「フランスパン」とは呼ばれていません。砂糖や牛乳などは使わず、小麦粉・イースト・塩・水だけで作られていて、形によってパリジャン、バゲット、バタール、ブール、・・・などといろいろな呼び方がありますが、いずれもパリッっとした皮(クルート)に特徴のあるパンです。
日本でのパンの歴史は明治時代になってからです。その頃のパン食の中心はイギリス風の大型型焼食パンで、フランスパンはなかなか受け入れられませんでした。理由の第1は明治政府が日本の近代化を促進するために雇い入れた外国人の大多数がイギリス人だったことにあります。これらのイギリス人がご飯を食べないでパン食生活を続けた関係上イギリス風の大型型焼食パンが自然に勢いを得たということ、第2の理由は大型型焼食パンがおいしかったということです。「このパンは舶来(輸入物)の上等粉でないと絶対作れない。」と、当時の日本人はパンを一種の珍味扱いにしていましたから、どうせ食べるなら上等のものでなきゃ!と思っていました。
また当時の日本人はパンの白い部分だけを食べて皮の部分を捨てるという食べ方をしていました。従って品質の劣る国産小麦でも造ることが出来る小型でかつお節型のフランスパンは火がよく通るため皮部が厚いから日本人の嗜好に合わなかったわけです。
そんなフランスパンが脚光をあびるようになるのは1904年(明治36年)頃からです。