2003年05月19日

◆今日の一品◆
H製 たわし
今日も再配布のアイテムだけでしたので、既存のアイテムから「たわし」をご紹介します。
たわしの国内一流メーカーというと東京文京区に本社を持つ、「亀の子束子」ですね。もうじき創業100年を迎えます。創業者は西尾正左衛門という人。
ある日、妻(西尾やす)が障子のさんを掃除するのに、マット用の棒、シュロを曲げてそうじをしているのを見て、新たに洗浄用の道具を思いついたのです。
昔から、藁や縄を束ねた「たわし」は、洗う道具として使われていましたが、針金で巻いた棒状のシュロを洗浄用に使うのは初めてだったのです。
これを使うのは女性が多いだろうから、女性の使い易い形、大きさ、重さ・・・正左衛門は妻の手を参考に試行錯誤を続けました。
正左衛門は苦心の末に出来上がった新商品の特許をとる為に特許庁へ向かいました。
この時、この丸みを帯びたものには、名前がなく実用新案に登録するためにも、商品名が必要でした。そんな時、息子が「お父さん、見て見て!亀が水のなかをおよいでいるよ!」と声をかけたのです。見ると、タライの中で亀が水に浮いて泳いでいました。「亀か、なんだかこの”たわし”に似ているなぁ」亀は長寿で縁起がよく、形も似ていて、水に縁もある。「亀たわし・・・、親しみやすく 亀の子たわし」「たわし」の漢字は当時の漢学者に相談して「束子」とあてはめてもらったものです。