2003年04月11日

◆今日の一品◆
H製 オルガン
今日の新アイテムはほのぼのタウンのオルガンです。 日本には、昔から雅楽や能楽、あるいは箏曲(そうきょく) などの伝統音楽があり、それぞれ専門的な意味での音楽教育が行われていましたが、今日の学校で習うような洋楽主体の音楽教育、すなわち唱歌は、制度上は明治5(1872)年の学制発布に伴って始まりました。しかし、唱歌の授業が開始されたのは明治20年以降のことでした。唱歌の採用については多くの人の努力と長い期間を要したのです。
この唱歌の授業で欠かせないものがオルガン(風琴)でした。オルガンは明治初期の文明開化の風潮の中、さまざまな洋楽器とともに日本へ伝わりました。明治7年に刊行された日本最初の国語教科書「小学読本」巻一には、右下の絵のようにオルガンを不思議そうに眺める子どもが描かれています。(この絵はピアノであるともいわれています。)
当時高価なオルガンを購入できたのは、地域の中心校だけでした。
ヤマハの創始者である山葉寅楠は、この浜松尋常小学校のオルガンを修理したのを契機にオルガン制作に取り組み、後に日本楽器製造株式会社を創設したといわれています。