2002年06月26日

◆今日の一品◆
P製 昆虫の標本
今日の配布アイテムは地味でした。ピッケルタウンから「昆虫の標本」が新アイテムとして配布されましたが、あんまり喜ばれていないようです。
子どもの頃、昆虫採集が流行っていて、標本を作るためのキットも買ってもらったのですが、私の場合は形だけで終わってしまいました。そう、私は虫が苦手だったんです。昆虫採集なんて、とんでもありません。

こんな私が偉そうに話すのはおかしいですが、昆虫採集は、身近な自然の中に入り、昆虫を採り、飼育したり標本にしたり、さまざまな楽しみ方があります。

収集家もいっぱいいます。虫によっては生きているうちはもちろん、標本になっても数十~数百万といういう値段で取引されるものもあり、まさに宝石と同じ扱いです。
その標本作りもまさに職人技。虫の種類に応じて、取り扱い方がちが入ます。コオロギ類は死んでからでも変色しないのが多いので、採集したあと、毒ビンにいれてから、後足をまっすぐ後方へのばし、昆虫針を胸へさして標本にします。
キリギリス類は死ぬとすぐ変色し始めます。変色を防ぐため、内ぞうをぬきとり、体内の水分をとる必要があります。先の細いピンセットで頭と胸の間の背側の膜をつきやぶり、そこから内ぞうをつまみ出します。
綿を丸めて胸や腹の水分をふきとったあと、細長い綿を腹中に入れ元通りにします。そして、板の上で体の形や足を整え、昆虫針を胸へさして標本にします。

最近では自然保護の観点から、昆虫採集はよくないことではないか、という話を聞きます。しかし、昆虫採集で昆虫の数を減らすのは不可能に近く、昆虫の減少の要因のうち99.99%ほどが自然を一瞬で乱す森林伐採、、川のコンクリート改修などというのは事実です。昆虫採集で昆虫が減ったという事例はほとんど無く、むしろ昆虫採集をすることにより、むしろ自然や生命の大切さを知ることができます。自然保護がさけばれている今、この自然をどうしていけば良いか、を身にしみて感じることができるのもこの昆虫採集であるといえます。また、昆虫採集家のほとんどが自然愛好家です。
例外として個体数が極端に少ない昆虫の乱獲は確実に個体数の減少につながりますし、必要最低限の量しか採集しないようにするということも大切です。