2004年04月29日

◆今日の一品◆
H製 3億円犯人ポスター
今日も全タウン再配布のみでしたのでほのぼのタウンのアイテムから「3億円犯人ポスター」をご紹介します。タウンの住人のほとんどが、まだ生まれていなかった頃の事件ですから、なんで白バイ警官が指名手配? このポスターはなんだ?と思っていた人も多いかもしれません。
3億円事件は、昭和43年(1968年)12月10日午前9時30分頃、東芝府中工場のボーナス3億円(実際には2億9434万1500円)を積んだ日本信託銀行国分寺支店の現金輸送車が、ニセ白バイの警官に現金輸送車ごと盗まれました。日本史上はじまって以来の巨額強奪事件で、3億円は今の貨幣価値でいっても30億円近い金額になります。
日本信託銀行国分寺支店から東芝府中工場へは道が空いていれば20分前後で行ける距離。もちろん、安全のため同工場までのルートはいくつかのルートがあり、行員は事前に知らされてはいませんでした。当日の朝、ルートがはじめて明らかにされ、現金を輸送することになっていました。輸送車は工場まであとわずかの府中刑務所裏の府中市栄町、通称「学園通り」にさしかかった頃、犯人は相当あせっていたのでしょうか、偽造白バイを隠していたカバーを引っ掛けたまま現金輸送車を追いかけ、輸送車の前を塞ぐようにして停車しました。現金輸送車の運転手が窓をあけ、「どうしたのか」と聞くと「あなたの銀行の支店長宅が爆破された。この輸送車にもダイナマイトが仕掛けられているという連絡があったので調べさせてくれ。」と言って行員を輸送車から降ろさせました。
実はこれより以前に支店長宛ての脅迫状が送りつけられていた為、その雰囲気に行員たちは飲まれてしまいました。犯人は、輸送車の車体にもぐりこみ、爆弾を捜すふりをして、隠し持っていた発煙筒に点火。「爆発するぞ!早く逃げろ」と避難させた直後に輸送車ごと運転し、逃走しました。
容疑者リストにのったのは実に11万人、私生活を犠牲にしてまで捜査した警官延べ17万人という空前の捜査は、結局犯人を検挙できず、昭和50年12月10日午前零時に時効が成立しました。さらに、昭和63年、民事の時効をむかえて3億円犯人は完全に法的な拘束が無くなりました。今犯人はどこで何をしているのでしょうか。盗まれた3億円はどこに?
多くのナゾのため、たびたびテレビ番組でも紹介され、ドラマ化もされています。記憶に新しいところで、織田裕二主演の「新説三億円事件」(1991年、フジテレビ)。 ビートたけし主演で「三億円事件」(2001年、フジテレビ)というのがあり、DVDにもなっています。