2003年03月18日

◆今日の一品◆
D製 螺旋階段
今日の新アイテムは螺旋階段です。
日本で階段は、「きざはし」=「階」と呼ばれていた時代がありました。「きざはしのだん」、はしごだん「きざはし」とも言い、…略して「はし」とも言われています。
紀元前3000年頃の古代メソポタミヤから、高い基壇の上に建つ神殿が造られ、そして、基壇を何段も重ねたジッグラッドが建造されています。
ルネッサンス期以降になると、視覚効果を求めて、都市、公園、建築において階段が重要な役割を果たすようになってきます。ローマのスペイン広場やカンピドリオ丘の階段、ブロア城館の大階段、そして、シャンポール城館の中央ニ重階段、フランス・ロアール地方の城に見られる螺旋階段、フィレンツェにあるミケランジェロ設計のロレンツォ図書館控え室の階段が挙げられます。また、サン・ピエトロ大聖堂の正面脇からバチカン宮殿に通じるスカラ・レジア(ベルニーニ設計)は、登るにしたがって幅が狭くなり、実際以上に長く感じさせ、光の効果も手伝って荘重なムードを高めています。その他、ベルサイユ宮殿の階段(マンサール設計)、ブルックザール宮階段室(ノイマン設計)などがあります。
19世紀に入って、パリ・オペラ座の大階段(ガルニエ設計)が出来、近代においては、ドイツ・ケルンの博覧会用モデル工場事務所(1914年)の両サイドに設置されているガラス張り螺旋階段(グロピウス設計)が、歴史に残る建築美を示した好例と言えます。